音楽はリラックス効果があり、医療や介護、発達支援でもさまざまな効果が期待されています。
- 音楽でたくさんの人を癒したい
- 音楽を通じて医療や教育の手助けをしたい
という方に今回紹介したいのが、音楽療法士というお仕事です。
音楽はもちろん、仕事場によっては必要な知識が違ってくるため、やりがいはあります。
仕事内容や年収、難易度についても紹介します。
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音楽療法とは
音楽療法とは、音楽の力から得られる効果を応用し、リハビリテーションを行うことです。
音楽には、人間の生理的、心理的、社会的、認知的な面に作用する力があります。
そのような力と人との関わりを通して、次の3つを目的として実施するのが、音楽療法です。
- 心身の健康の回復や向上
- QOL(生活の質)の向上
- 問題行動の改善
音楽療法は、歌ったり演奏したりする能動的音楽療法と、音楽を聞くことによる受動的音楽療法の2種類。
グループでセッションする場合もありますし、個別で実施する場合もあります。
音楽療法の目的・効果
音楽療法は対象者によって必要な支援内容を見極めていく必要があります。
例えば、以下のようなフィールドで利用されています。
- 子どもの発達支援
- 学習支援
- 健康維持、介護予防
- 病気や事故後のリハビリテーション
- リラクゼーション
- 認知症の症状緩和
- 痛みの緩和
- 心のケア
音楽療法によって対象者が歌ったり楽器を鳴らしたりすると、脳や身体の動きが活性化します。
すると、対象者が笑顔になる、リズムに合わせて身体を揺らすといった変化が。
言語での治療が難しい対象者でも、コミュニケーションがとりやすい状態になるのです。
その結果、次のような場面で効果があらわれます。
- 人との交流、孤独を防ぐ
- 社会性問題行動の減少
- コミュニケーション
- 心の安定、精神的な成長
- 介護予防、言語や体のリハビリ
- 子どもの心身の発達
音楽療法士資格の概要
音楽療法士資格を取得するためには、音楽療法士資格試験受験認定校(以下、認定校)に入学する必要があります。
受験資格があるのは、カリキュラムを学んできた卒業生のみ。
筆記試験と面接試験に合格すれば、音楽療法士の資格を取得できます。
認定校は、3年制の専門学校と、4年制の大学。
認定校に入学後、資格を取得するまでの大まかな流れは、以下のとおりです。
- 資格試験受験認定校へ入学する
- 認定のカリキュラムを学び、必要単位を修得する
- 音楽療法士(補)試験 ※認定校卒業見込み時に(補)受験資格取得
- 面接試験
- 資格取得
音楽療法士資格に必要な知識とスキル
音楽療法士になるために、次のようなことについて学びます。
- 音楽や音楽療法についての知識と技術
- 医学、福祉、心理学の知識
- 音楽、援助の技術
音楽療法士は、医療、福祉、教育などにおける専門職ですが、音楽の専門家でもあります。
したがって、専門分野の知識に加えて、音楽の知識や技術も必要となるのです。
音楽療法士の仕事内容
医療、福祉、教育などの現場で、対象者のニーズに合わせた支援を行うのが、音楽療法士の仕事です。
「音楽療法の目的・効果」で紹介したような、様々なケースの改善のために実施し、時にはカウンセラーの役割も。
医師や看護師、介護士やリハビリ担当者などと連携し、効果を確認しながら、治療を行っていきます。
音楽療法士の年収
音楽療法士の平均年収は、約300万円と言われています。
音楽療法士の就職先は、病院、福祉施設、学校と様々。
そのため、働く場所によって、年収や手当、待遇が変わってきます。
音楽療法士の難易度
音楽療法士は、専門学校や大学などの認定校に入学し、卒業資格がないと取得できません。
入学後は、医療、福祉、教育などの専門知識と並行して、音楽についても学びます。
専門的な知識を習得する必要がありますので、難易度は高いといえるでしょう。
また、音楽療法士の資格試験の合格率は、約62%と決して高くはありません。
認定校に入学できたとしても、きちんと勉強しなければなりませんね。
介護系のお仕事を目指している方は音楽健康指導士がおすすめ
もう少し簡単に取得したい人に向けて、音楽健康指導士という資格もあります。
音楽健康指導士は、音楽の力を使って、身体機能の改善、認知機能の低下予防などを実践する資格。
ユーキャン音楽健康指導士講座を受講し、試験に合格すれば取得できますのでおすすめです。
まとめ
- 音楽療法とは、音楽の力から得られる効果を応用し、リハビリテーションを行うこと
- 音楽療法の目的は、心身の回復や向上、QOLの向上、問題行動の改善
- 音楽療法士は、音楽療法を利用して対象者を支援するスペシャリスト
- 音楽の知識はもちろん、職場によって医療、福祉、教育などの知識も必要
- 音楽療法士の平均年収は約300万円といわれている
- 認定校の卒業資格がないと音楽療法士資格が受験できないため、難易度は高め
音楽療法士は難易度が高い資格ですが、その分有用な資格といえます。
音楽が好きで、専門的な知識をもとに人の役に立ちたいという人に、おすすめです。
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